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古鳩堂(Blog版)ついに小説もカテゴリーに増やしました。
その
記念すべき一発目は、麻耶雄嵩のデビュー作にしましょう。
別に何という理由はないです。
麻耶雄嵩の激烈なファンでもないし、『翼ある闇』を今世紀最高(いうてもあと90年以上ありますが)の作品というわけでもなく。
はい、たまたま、です。
「たまたま」ヤッちゃって責任とるはめになっちゃった、とか、「たまたま」ハンコ押したら毎晩怖いおにィさんがやってくるようになっちった、っていう「たまたま」とあんまり変わりません。
内容は、人里離れた洋館で起こる連続殺人事件を名探偵が解決するという
例のアレです。
なんでも、ジャンル的には、「新本格派」というのだとか。
多分、このあと
「本格派2」とか、
「本格派R」とか、出て来るにちがいない。
読後感としては、非常に内容をコネクリまわしているって感じが強い。
どれくらいこねくっているかというと、西部萬が話しているときの手先ほど。
クネクネッと。
ストーリーというか、推理が2転3転する。
こんなにも、名探偵の推理が当てにならないミステリも珍しい。
あんまり、深く書くとネタバレになるので、控えますが、
犯人に見事に出し抜かれる名探偵ってはじめて見ました。
自信満々で、俺って天才!ってな奴が、コテンパにやられるのは爽快でもある。
これは、麻耶雄嵩の名探偵に対する、ミステリ全般に対する皮肉なんではないかと思ってしまう。
もし、ほんとにそうなのであれば、ぜひ友達になりたいぞ。多分、向こうが嫌がるだろうけど。
しかも、本作の特徴は名探偵が二人登場すること。
実際は、3人か?
(←読んだことある人はニヤリとしてください)非常に、古典的なミステリを踏襲しながら、舞台装置も古めかしく、一昔前の本格派チックであるが、実は、結構新しい試みも多く取りいれられている。
結構、おもしろかったっすよ。

テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学
- 2007/03/10(土) 01:45:44|
- 小説
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| コメント:132
[物語]
父親の死により、貧乏になり、都会ノ学園を追い出された藤ノ宮千歳は、田舎ノ中学に転入するが、そこは、廃校寸前の貧乏中学で、牛や鶏などが構内を跋扈する、奇妙な学校であった。千歳は、父親の財産を使い、学校を建て直し、理事長兼生徒会長に就任。そこから、少女マンガ→ギャグマンガなハチャメチャな学園生活が始まる。
[感想]
カテゴリー的に、
少女マンガというより、ギャグマンガです。
もともと、少女マンガの世界の住人であった千歳が、回を追うごとに、等身が下がり、常時ギャグ顔になっていく変遷がおもろい。
ただ、漫画レベル的には、ぶっちゃけ、たいしたことない。
毎回、大騒ぎして、お祭り騒ぎのまま、きらりと光るオチでまとめるでもなく、ひたすら、作者が面白いと思っているネタで、ギャグを生産していく。
だからといって、しょうもない作品というわけでもない。
タイトルの『きんぎょ注意報!』自体が、すでに意味不明。
ストーリーにほとんど意味のない、空飛ぶ不思議な金魚ぎょぴちゃん。
普通に授業を受ける
牛。
しまいにゃ、人間の秀ちゃんに恋する
牛。
さらに、人間にカツアゲして、購買パンを買わせる
不良牛。
世界観や背景がなんとも非現実的で不思議で魅力的。
実際、この漫画がテレビ化されたときには、異常な人気を博したという。
ポテトチップスを「ぽてち」
キャラが困った時に頭から巨大なしずくマークを出す演出今でもなお使われる、これらは、すべて、この『きんぎょ注意報!』が、元ネタらしい。
ほらっ、要チェックでしょ?
(^^)

テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック
- 2007/03/08(木) 22:55:28|
- 漫画
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ある意味、
禁断の領域に、今回で踏み込むかも。
まずはお断りですが、この『東京赤ずきん』は、
エログロがダメな人は厳禁よ、マヂで。
いちおう、このブログ・古鳩堂では、18禁モノは扱いませぬ。
まぁ、一般に公開しているので、子供が読むかもしれんし。
なので、この作品を取り上げていいものかどうか・・・。
実際、作者の玉置勉強も、出自はエロ漫画家だし。
あ、いや、エロ漫画家を蔑視しているわけぢゃないのよ。
エロ漫画家でも、少年誌漫画家よりも数段レベルの高い漫画家さんはイッパイいるし。
この作品に
「大人マーク」(笑)が付いていないことをいいことに、やっちゃいます!
作中でも、
10万と11歳の少女がやっちゃってますが!爆()
キャッチコピーは
「暗黒童話」見事なネーミングです。
童話『赤ずきんちゃん』をモチーフに、赤いスカーフをかぶった少女が食べてくれる運命の「狼」を探して、廃墟と化した近未来の東京をさ迷います。
赤ずきんをめぐって、彼女を監視する謎の男、神の領域を目指す女錬金術師、4本腕のミュータントの女殺し屋、ネコに変化させられた淫夢魔、肉屋こと臓器売買の裏商人、
そして悪魔、
そして天使!いろいろな人物の思いや行動が不死の赤ずきんをめっぐて交錯する。
時には頭が吹っ飛び、時には腹から腸が飛び出し、時には口から足が突き抜け、時には人体が輪切りにされて・・・。
身体を上下にブチ切っても死なない赤ずきんとは何者なのか?
「狼」「狼計画」とは何なのか?
謎が謎を呼び、上手く読者をひきつけている。
内容のほとんどが、PTAのオバサマどもが、目を白黒させるような性描写、グロ描写であふれているが、決して、刺激だけの漫画ではない。
私が一番好きなシーンは、最終巻。
赤ずきんに最後の目的を達成させるために、敵の軍団を一人で受け持った異形の殺し屋ヴィヴィ。
ヴィヴィは、赤ずきんやその仲間たちと触れ合う事で、家族のような温もりを感じ、何百年という殺し屋生活に虚無を感じていた。
それなのに、赤ずきんを守るために、再び手を血に染めるシーン。
敵の軍団を一人で相手し、銃を撃ち、刀を振り回しつつ。
「家族のような温もりの中で、忘れていたの」
「この感触、この匂い」
「私の本来の居場所、・・・悲しくて何もない場所」
「そこを埋め尽くすのは、血と死体だけ」
首だけ、読者に振り返りつつ・・・
「ただいま」名シーンです。
さらに、その後に続く、敵を全滅させたあと、むせび泣きながら、
「今の私には、(血と死体の)この臭いには、もう耐えられない」と嘔吐するシーン。
殺戮者に舞い戻った「ただいま」のシーンに背筋が震えただけに、この嗚咽のシーンは物悲しかった。
暗黒童話にふさわしく、決してハッピーエンドではない。
でも、バッドエンドでもない。
このなんともいえない読後感は、ぜひ、読んでもらいたいです。


テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック
- 2007/02/13(火) 23:51:02|
- 漫画
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20年前の作品です。
考えたら古いなぁ。
絵柄的には、荻野真の初期のころということもあり、まだまだ荒さがあります。
デッサン狂っているシーンもあるし…。
それに、年代が古いだけあって、絵柄も古さを感じるね。
内容的には、密教の退魔師である孔雀がバケモノ退治をする異能者活劇漫画。
最初のころは、1話完結、数話完結の単発エピソード物。
それが、話が進むにしたがって、大きな物語になっていく。
そうあまりにも大きな物語に。
「史上最強の兄弟ゲンカ」このキャッチコピーは、ある漫画を端的に表現した名コピーである。
ハイ分かる人?
そう、
あの名作『北斗の拳』である。
しかし、この『孔雀王』
規模でいうと、軽くラオウとケンシロウを超えている……。
「神話史上最強の姉弟ゲンカ」である。
そりゃ、
神同士のケンカなんだもん
(^^;)コレ見ても分かるように、レベルは
「神」です。
しかも、あらゆる宗教、神話、歴史をツボに入れて、思い切りシェイクしたようなダイナミクスを感じる。
てか、もう、この世界観は人知を超えている。
まずは、作者の荻野真の
博覧強記ぶりにビックリ。
さらに、その四方八方に飛び散っている世界をある程度まで、ひとつの世界にまとめきっている、または、まとめきろうと努力している点は評価。
そして、この『孔雀王』のテーマとなる
「光と闇」の対決。
「善悪の対決」と言い換えても良い。
ちょっとネタバレですが、光と闇に分かれた孔雀王と天蛇王。
最終エピソードで「解脱」という名のもとに、その光と闇がひとつになります。
光がなければ闇はなく、闇がなければ光はない。
「人は光と闇の両方の心を背負い生まれてこそ、完全な人間となる」
「光と闇の戦いの果てにあるものは、光も闇も消えた無の世界」
「光と闇が別離れ憎しみあう限り、この世に救いはないのかもしれない」
「だからこそ、光の神として、自ら闇に身を落とした堕天使・孔雀王が生まれた」
正義と悪との戦い、そして和合。
古くて新しいテーマですが、あらゆる神話や世界観を取り込んで、多少破状しつつも、この大作、大テーマを描ききった本作品は、読み応えバッチリで、おススメです。


テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック
- 2007/02/02(金) 00:05:36|
- 漫画
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『死と彼女とぼく』に続きまして、『死と彼女とぼく ゆかり』です。
続編というか、掲載雑誌が変わったために、本タイトルを変更したようです。
てか、この作品、掲載雑誌が2冊、
廃刊になっているようで。
ある意味、そっちがホラーだったりして
(ぉぃ)『死かぼく』の初期のころと比較すると、年数が相当経っているのもありますが、『ゆかり』は
画力レベルが格段にアップしています。」
主人公の
ユウサクが美少年になり、
ゆかりちゃんがベッピンさんになりました。
初期のころは、二人とも、それは、相当の
ブサイクさんでしたから・・・
(^^;)まぁ、それはそれで味があったので、私が好きでしたが。
絵や構図がレベルアップしたことにより、非常に読みやすくなっているし、ある意味、
川口まどか色というものが絵にも確立されているといえる。
ただ物語的には、さすがに、『死かぼく』で10巻、『ゆかり』で6巻(継続中)も読んでいると、
ちょっとマンネリ感が出てきている。
いや、確かに面白いんだよ。
一話一話、川口は非常に丁寧に物語を作り、真摯に漫画を描いて、誠実な作品を仕上げている。
それは、主人公のユウサクやゆかりの言葉を借りて、登場人物の行動から、川口の人柄や性格がにじみ出てきている。
作者である
川口まどかは愛情の深い人なのだろうと。
実際、ただ死者が見えてしまい引き寄せてしまうがために、ユウサクとゆかりが、苦しみながらも、不幸な死者を幸福な死者へ変えていこうという想いや行動は、
感動なしでは語れない。
この作品で、どれだけ、感動して泣きそうになったか。
でも泣いていない、だって男の子だから
(^^)ただ、死者が見える声が聞こえる主人公と死者との対峙(ふれあい、対決)をコンセプトにしている以上、パターンは限られてくる。
パターン化しつつも、手堅く仕上げていこうとするのか、大きく冒険に打って出るのかによって、今後の方向性が決まるのかなぁと思ってみたりしています。
『死と彼女とぼく』の感想でもいいましたが、この作品は、今以上に、
多くの人に読んでもらいたい作品であることには変わりません。


テーマ:少女マンガ全般 - ジャンル:アニメ・コミック
- 2007/01/23(火) 22:47:37|
- 漫画
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